■前田りり子の初めてのバロックフルート・リサイタルは、1992年10月30日福岡市にある音楽サロン「セレナード」というところで、森　洋子（チェンバロ）さんに共演してもらって開いた演奏会でした。桐朋学園大学に入学し､有田正広先生について､古楽器を始めたばかりの頃でした。

 

■1993年7月19日で､小さい頃から通っていた福岡中部教会で、「バロック音楽の夕べ」を開いたのはオランダに留学する食前のことでした。桐朋で一緒の平井み帆（チェンバロ）さんと山廣美芽（チェロ）さんの共演で、初めての有料コンサートでした。(左チラシ)

 

■留学中の1995年の「蔵の街」音楽祭に「ル・パルルマン・ド・ミュジーク」のメンバーとして招聘されました。その時同行されたリュートの今村泰典氏に､ガンバの平尾雅子氏を加えた３人で､福岡市にできたばかりのあいれふホールで「オリジナル楽器による音楽会〜バロックの秋」という室内楽コンサートを開きました。その時のご縁で、平尾さんとはその後もしばしば共演させていただくことになりました。(左チラシ)
 

■表題にかかげた1997年の「前田りり子／フルートリサイタル〜オリジナル楽器による「春のバロック」は、山梨古楽コンクールでの優勝を記念してということで、デン・ハーグ王立音楽院４年生の時にやったコンサートツァーです。副題に「春のバロック」とあるのは、1995年の「秋のバロック」と対をなすものです。

　1997年４月21日　長崎市　バプテスト教会

　　22日　宇部市　緑橋教会

　　24日　福岡市　あいれふホール

　　25日　東京都　バリオホール

と全国４カ所で演奏しました。同じメンバーで、旭川の「雪の美術館」というところでもコンサートをしましたので、一応「日本縦断」のツァーとなりました。

　パトリック・アイルトンさんはイギリス人で、ハーグ音楽院の講師をつとめる若手のチェンバリストです。私としてはこれが東京でのデビューリサイタルとなりました。